鬼は~外!福は~うち!節分の日の夜になるとあちこちのお家で掛け声が聞こえてきます。
節分の日の縁起物として知られる「柊鰯」(ひいらぎいわし)ですが、家によって玄関先に飾られて
いるのを目にしたことがある方も多いと思います。
柊鰯とは一体どのようなものなのか?
また、柊鰯が節分に飾られる起源や意味や由来について、詳しく解説してみたいと思います。
節分に柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る意味や由来
魔除けを意味する
まず、柊鰯の由来や節分に飾られる理由についてお話したいと思います。
柊鰯(ひいらぎいわし)が飾られる理由、それは魔除けです。
昔から「臭いもの」や「尖ったもの」には魔除けの効果があるとして、祭事などによく用いられる風習がありました。
節分の日には、(魔)は「鬼」で(臭いもの)は「焼いた鰯の頭」、(尖ったもの)は「柊の葉の棘」として、柊鰯(ひいらぎいわし)これを各家庭の玄関や門口(家や門の出入口)に飾ることによって、鬼が家の中に入れなくなると伝えられています。
鰯(いわし)を焼いた時の匂いと煙を鬼が嫌がり、柊のとがった葉っぱは鬼の目を刺すということからきています。
鬼は、厄災や厄病など邪気のたとえとされているので、柊鰯は(鬼)災難を遠ざける門守(かどもり/門口に飾るお守り)とされているのです。
節分に柊鰯(ひいらぎいわし)を飾る起源とは?
平安時代の風習
節分には鰯を飾る風習が、西日本を中心にあり、平安時代の土佐日記には、鰯を柊に挿して飾る事に関する記述があり、それが柊鰯に関する最古の記述であることから、この時代に始まった風習であると考えられます。
東日本ではあまり見かけない光景ですが、西日本ではよく玄関先飾られます。
これを西日本では、「焼嗅(やいかがし)」とも呼ばれています。
平安時代に紀貫之(きのつらゆき)が著した『土佐日記(とさにっき)』には、以下の一文が確認できます。
「小家の門の端出之縄(しりくべなは)の鯔(なよし)の頭、柊らいかにぞ。とぞいひあへなる」という記述が見られます。
「端出之縄」とは、現在の注連縄(しめなわ)のことで、鯔(なよし)とはボラの頭ことです。
当時、正月の門口に飾った注連縄(しめなわ)に、柊の枝と「鯔(なよし)の頭を刺す習慣があったようです。
今はお正月のしめ縄・しめ飾りにボラの頭を飾る習慣はありませんが、この風習は柊鰯という形で残っているのです。
それで、柊鰯は、この平安時代の風習が起源だとされています。
まとめ
厄災や厄病など邪気、災難(鬼)を遠ざける門守
いかがでしたでしょうか。
節分の日の柊鰯が飾られる起源や意味や由来について、解説してみました。
旧正月である、終わりと始まり、節分と立春との間で一年間の無病息災にむけて、厄災や厄病など邪気を払う為の風習で柊鰯(ひいらぎいわし)を魔除けとして使われているのですね。